帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹ワクチンは、からだの免疫力を高めて帯状疱疹の発症や重い症状を防ぐための予防接種です。もし発症してしまっても、症状を軽くし、帯状疱疹後神経痛(長く続く痛み)へ進みにくくする効果が期待できます。[1]
実際にかかった方やご家族からは
「こんなに痛いなら早めに予防接種を受けておけばよかった」
「自分は大丈夫だと思っていたのに…」
「身近な人がかかって不安になった」
「経験者に強く勧められた」
といった声をよく伺います。こうした後悔や不安を減らすためにも、体調の良い時期に早めの接種をご検討ください。
帯状疱疹ワクチンの効果はおもに以下の3つです。
帯状疱疹は強い痛みで家事やお仕事に影響が出ることがありますし、治療のために時間や費用がかかることもあります。だからこそ、元気なうちに予防しておくことには大きな価値があります。「あの時受けておけばよかった」と後悔しないためにも、気になることがあればお気軽にご相談ください。
帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが体内に潜んでいて、加齢や疲労、ストレスなどで免疫が下がった時に再び活動して起こる病気です。発疹と強い痛みを伴い、長く痛みが続く帯状疱疹後神経痛を残すことがあります。生涯では約3人に1人がかかるとされ、50歳以上で増えますが、近年は30〜40代などの若い世代でも発症が明らかに増えています。忙しさや睡眠不足なども誘因となるため、年齢にかかわらず注意して予防を考えることが大切です。
帯状疱疹ワクチンは、体内の免疫を高めて発症や重症化を防ぐ予防接種です。万が一発症しても症状を軽くし、帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行リスクを大幅に減らす効果があります。
50歳以上は加齢により発症リスクが上がるため、高い予防率が長く続く不活化ワクチン(シングリックス®)がとくに有利です。近年は40代など忙しい世代でも発症が増えており、当院では希望があれば年齢を問わず接種を行っております。
ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。
| 種類 | 帯状疱疹の発症予防 | 帯状疱疹後神経痛の予防 | 効果の持続期間 | 接種回数 | 費用 |
|---|---|---|---|---|---|
| 生ワクチン (ZVL) |
約51% | 約67% | 約5年 | 約5年 (8年で約27%、 10年で約15%) |
1回 8,800円~ |
| 不活化ワクチン (シングリックス) |
50歳以上:97.2% | 70歳以上:89.8% | 約90% | 9年以上 (約10年でも高い有効性) |
2回 22,000円~/回 |
不活化ワクチンは帯状疱疹が発症するのを予防する効果が高く50歳以上で97.2%、70歳以上でも89.8%と報告されています。PHN予防にも有効で予防率は約90%です。持続性にも優れ、5–7年間で高い水準を維持し、約10年後でも高い有効性が報告されています。不活化ワクチンにはアジュバントと呼ばれる免疫増強成分が含まれ、抗原に対する免疫応答を高めることで高い予防効果と長期持続を実現しています。世界的に広く使用されており、安全性にも問題がないことが確認されています。
発症予防は約51%、PHN予防は約67%で、不活化ワクチンと比較すると効果は劣ります。効果は約5年をピークに低下し、8年で約27%、10年で約15%まで減衰する報告があります。妊娠中や免疫機能低下の方は接種不可です(生ワクチンのため)。
50歳以上は助成対象となる自治体が多く、自己負担を抑えて接種できます(詳細はお住まいの自治体ホームページなどをご確認ください)。確実な予防と長期の効果を重視する方には、不活化ワクチン(シングリックス®)がお勧めです。1回で済ませたい場合や、事情で不活化ワクチンが選べない場合は生ワクチンの接種をお勧めいたします。
(※新型コロナワクチン接種後は2週間以上あけてください)
当院では年齢を問わず接種可能です。検討される場合は遠慮なくご相談ください。
50歳以上の方は助成制度が利用でき、費用の一部が補助されます。自治体によって金額が異なるため、お住まいの自治体ホームページをご確認ください。
注射部位の痛み、腫れ、筋肉痛、発熱、頭痛、倦怠感などが出ることがありますが、多くは数日で改善します。翌日に大切な予定がない日に接種することをおすすめします。
当院では極細針を使用して注射の痛みをできるだけ抑えています。
診察時に医師が安全性を確認しますので、不安がある方もご相談ください。
37.5℃以上の発熱がある方、重篤な急性疾患がある方、過去に同ワクチンでアナフィラキシーを起こした方
心臓・腎臓・肝臓などの持病がある方、免疫異常を持つ方、妊娠・授乳中の方など
抗ウイルス薬は有効な治療薬ですが、痛みや帯状疱疹後神経痛へ移行を防ぐ効果はありません。予防接種には重症化を防ぎ痛みを抑え、PHNへの移行を防ぐ効果があります。
若い世代でも増加しており、忙しい世代ほど発症後の生活への影響は深刻です。
世界中で膨大なデータが蓄積され、安全性は科学的に確立されています。陰謀論的な不安もありますが、実際には接種による利益が圧倒的に大きいことが示されています。
帯状疱疹は「3人に1人」がかかり、発症した多くの人が後悔します。
助成制度を活用して、ぜひ予防接種をご検討ください。
TOP