がんの痛み(がん性疼痛)・緩和ケア
Summary
- がん疼痛は様々要素を含んだ「トータルペイン」である
- 神経ブロックや低出力レーザー治療が有効な場合がある
がん性疼痛は、がんそのものが原因の痛みに加え、手術後の痛みや化学療法による神経障害による痛み、放射線療法後の痛みなどを含みます。また、こころと身体は想像以上に強く結びついており、がんによる不安やストレスが引き起こすうつ状態、仕事や人間関係への不安、経済的な問題、孤独感などが痛みに大きな影響を与えることもあります。
がん患者さんの抱えるつらさは身体的な痛みだけでなく、心理的、社会的、精神的な要素も含めた様々な要素が複雑に絡み合っており、総合的に評価することが重要です。この考え方は「トータルペイン」と呼ばれ、緩和ケアにおける重要な概念となっています。
当院では緩和ケア科の主治医と情報共有をしながら、一人ひとりの状況に応じて薬物療法や神経ブロック、低出力レーザー治療などを行ってまいります。特に、薬物だけでは効果が不十分な場合や、副作用が問題となる場合には、神経ブロック治療や低出力レーザー治療などが有効な可能性があります。さまざまな治療を組み合わせて行い、痛みから解放された時間を過ごせるよう努めて参ります。
がん性疼痛で当院を受診される際は、まずはお電話(03-6416-1204)にて治療のご相談をお願い致します。なお、一部の治療には自費診療が必要な場合がございますので、予めご了承ください。